「不動産」の変身

2011.10.28

この数年の不動産の変貌は、革命的ともいえそうなものだった。証券化などによって不動産は金融商品化し、その特性は大きく変わった。ひとつは可動性だ。不動産は何丁目何番地といった個別性が強く、動かせない資産だった。しかし証券化ではいくつもの不動産がプールに組み込まれ、それを切り刻んで有価証券の形で売られることになった。個別性は薄れ、動く新しい不動産が誕生した。2つ目は取引規模の小型化だ。これまで一件数千万円といった価格で取引され、個人にとっては一生に一度の買い物とまでいわれている。

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ところが小口証券化された商品のひとつであるREITは、銀行窓口で十万円から買えるようになった。主婦などが気軽に不動産を買うようになり、投資家の裾野が大きく広がった。3つ目は金融商品化だ。将来どの程度の利益を生むかを利回りで表示するようになり、株式や債券と比較しやすくなった。近隣の取引を参考につけていた不動産価格が透明になり、投機性が薄まった。4つ目は所有と利用の分離だ。それまでは土地の上昇を狙って素人の企業や金融機関が不動産を抱えていた。収益性で評価されるようになると、素人による管理では対応できなくなった。企業が不用な資産を抱えることの無駄が指摘されたこともあり、企業による不動産売却が加速した。5つ目は国際化だ、不動産の価値を測るものさしが、それが将来あげる収益になり、欧米の基準と同じになった。日本がグローバル・マネーを引き込みやすくなった。それは新たな買い手の登場だが、不動産が弱肉強食のマネーに巻き込まれることでもあった。こうした変化を受けて日本の不動産は実際に投資マネーを引きつけた。





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